2012年3月10日土曜日

PLAYISMを眺めて

-----この記事に関してPLAYISMからレスポンスがありました。→こちら 是非見てください。-----



最近Twitterを見るとPlayismに関するつぶやきをよく見るのでplayismを眺めてみた。



PlayismとはPCゲームをオンラインで販売・配布しているサイトで全てのゲームが日本語(orローマ字)で提供されている。扱っているゲームはインディゲームばかりで、特にアート志向が強いものやユニークなタイトルが多い。また、Pay What You Want方式で販売しているタイトルもあり、Steamなど他のデジタルディストリビューションとは一線を画している。


良いところ

  • サイトは全て日本語で提供されており、安心感がある
  • PayPal、Bit Cash、WebMoneyに対応しており、クレジットカードが無くても、未成年でも利用しやすい
  • サポートも日本人が応ってくれると思われる
  • サイトがスッキリしたデザインで、GamersGateやGreenManGamingのようにごちゃごちゃしてない
  • ゲームが全て日本語対応
  • 円建て
  • 運営元がローカライズ業務をおこなっており品質と実績に期待できる
  • 安い

悪いところ
  • 扱っているタイトルが少ない
  • パズルやアクション、ポイントアンドクリックなど特定のジャンルに偏っている感がある
  • 余りにもニッチで将来性が不安

Steamなどはドル建てで英語表記も多く、事実上クレジットカード必須でネットでの買い物に不慣れな人やPCゲーム初心者は手が出しにくかった。既存の問題点を上手くクリアしダウンロード販売の強みを活かしたPlayismは、今まで暴利覚悟で代理購入してもらっていた人や、”ジャパンプレミアム”の付いているパッケージを購入していた人にとって救世主となりうる。コンソールが強い日本でPCゲームといえばエッチなゲームかマインスイーパーという世間の認識を打破する可能性を秘めいている。
ただ、今現在のPlayismは問題点だらけと言わざるえない。まず、扱っているタイトルがあまりに少なく、インディゲームばかりであること。この記事を書いている時点で28ゲームしかない。サンクタムやQUBE、Eufloriaなどそこそこ有名なゲームもあるものの、殆どがSteam売り上げTOP10に入ったことが無いであろう無名ゲームばかりである。インディゲームを買うようなコアゲーマーはSteamやDesura、GoG.comのヘビーユーザーであり、Playismの利点が薄れてしまう。ライトユーザーに強みがあるのに品揃えがコアゲーマー向けというのは矛盾を感じざるえない。

そうはいっても、やはりPlayism一番の売りはローカライズであろう。いくらコアゲーマーといえど母国語の魅力は大きい。だが、ここにも疑問が残る。RPGやアドベンチャーゲームなどテキスト量が多くローカライズの利点が多いジャンルのゲームが少ないのだ。勿論アクションゲームやリズムゲームでもストーリーは重要だが、文字が読めなくても遊べちゃうのも事実だ。極論を言えばスーパーマリオブラザーズがアラビア語やロシア語でも面白いものは面白い。コストの問題はあるだろうが、本当に必要なジャンルのゲームをローカライズしないPlayismの存在価値って何???ってわけだ。
また、これは完全に大きなお世話だが、Playismの将来性に不安を覚えた。Steamの価格にプラス数百円程度とローカライズのコストを考えるとかなり安いのは結構なのだが、日本において海外のインディゲームをプレイする人口がどれほどいるというのか。ダウンロード販売というのは好きなときにダウンロード・インストールして手軽に遊べるのが利点の一つであるはずである。数年後にゲームを遊ぼうと思ってサイトにアクセスしたらサイト自体がありませんでした、では困るのだ。その点Steam(Valve)が潰れるというのは考えにくいし、仮に潰れてもあれだけの大手であればどこかが買い取るだろう。デジタルディストリビューションは信用も大事なのだ。失礼な話だがPCゲーム人口の少ない日本でインディゲーム専門というニッチなサイトが10年後も存続しているか不安が残る。


Playismのモラル

今回Playismについて書こうと思って色々調べていたのだが、気になる情報があった。どうも過去にPlayismは国内の個人ゲームブログにゲームが無料で手に入るクーポンコードをメールで送りつけて、暗にブログでPlayismを紹介するように頼んでいたようなのだ。
ググって出てきたのはこの3つだが、他にも多分あるんだろうと思う。個人のブログというのは利害関係の無い中立的な意見だからこそ価値があるのであり、Playismのマーケティング手法には疑問を感じる。ゲームをタダで貰っておいてPlayismについて公正に紹介できるだろうか。ましてや個人の立場である。Playism寄りにならざるえないのではないか。
上に上げたブログはメールでクーポンコードを貰ったと書いてあるので、読者も色眼鏡で見ることができるが、書いてないブログでは偏った情報が直接インプットされることになる。ステルスマーケティングと言われても否定出来ないのでは?
勿論これは僕の勝手な推測でメール全文を見たわけではないのでなんとも言えない。Playismからメールを貰った人がもしいらっしゃったら是非僕にメールなり、コメントなりTwitterなりに転載して欲しい。このままではPlayismに疑いの目を持ったままになり、素直に応援できないので僕も気持ち悪いのです。


以上、Playismに批判的に書きましたが、PCゲームの購入に選択肢が増えるのは喜ばしいこと。僕としても応援していきたい。そして、PCインディゲームというニッチに焦点を当てたPlayismには感謝したい。これから何か動きがあれば、微力ながらこのブログで紹介していきたい。あと僕にもクーポンコードください:)
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